念願のマイホームを手に入れ、心機一転新しい生活を始めようと思っていた矢先にご近所トラブルが発生することは珍しくありません。一戸建てを購入して住み始めてから、「こんなはずじゃなかったのに…」と後悔する前に、まずは土地を購入する前に近隣の調査を行うことが重要です。
土地購入前に近隣調査を行う必要性
一戸建てを手に入れる方法は様々で、土地を購入して一戸建てを建てる場合や、建て売り住宅を購入する場合があります。マイホームを手に入れる際、多くの人が住宅内の間取りや設備、外観やガレージなどにこだわりますが、近隣の環境や住民についてはあまり考えないことが多いようです。しかし、周囲にどのような人が住んでいるのかは、住み始めてからでないとわからないことが多く、購入後に気になることがあっても我慢して住み続けなければならない場合も多々あります。
そのため、土地を購入する前に近隣調査を行うことが重要です。たとえば、昼間に土地を見に行ったときは静かで住みやすそうに見えたのに、実際に住んでみるとバイクや車、楽器やペットの鳴き声などの騒音に悩まされることがあります。また、隣近所に住む人々が問題を抱えている場合もあります。この他にも、敷地や境界線、子どもの有無、ゴミの分別、駐車場や管理組合などが原因でトラブルに発展することもあります。
近隣調査を行うことで、全ての問題を回避することは難しいかもしれませんが、例えば子どもがいる家庭であれば、子育て世帯の多い地域を選ぶことで、子どもの泣き声や騒ぐ音などに対する苦情が少なくなる可能性があります。また、家を建てる前に、過去にどのような人が住んでいたのかや、境界線や敷地に関する問題がないかを確認することで、トラブルを回避しやすくなります。戸建てを建てる際には、土地を購入する前に近隣住民や環境の調査を行い、自分たちのライフスタイルに合った場所を選ぶことで、ご近所トラブルを防ぐことができるでしょう。
近隣調査で確認すべきポイント近隣調査で確認すべきポイント
近隣調査を行う際には、まずは隣近所にどのような人が住んでいるのかを調べましょう。子育て世帯が多いのか、高齢者の世帯が多いのかなど、住んでいる人々の年齢層や世帯構成を知ることで、自分たちのライフスタイルに合った土地を選ぶことができます。また、事件や事故などが発生しやすい地域ではないかという点も重要です。たとえば、閑静な住宅街であっても、夜になると人通りが少なくなり安全性が心配な場所もあります。過去の事件や事故の履歴はインターネットなどで調べることができます。
さらに、水害などの自然災害が発生しやすい地域かどうかも確認しておきましょう。近隣住民や環境だけでなく、周辺にどのような建物があるかも調査しておく必要があります。たとえば、工場や作業場、斎場や高圧鉄塔、高速道路、ごみ処理施設、家畜小屋などは、住環境に影響を与える「嫌悪施設」とされています。周辺の建物を調査する際には、スーパーや病院などの利便性も併せて確認すると良いでしょう。
近隣調査の方法
土地購入前に近隣を調査する方法は様々です。まずは実際に自分の目で見て、環境や近隣住民の様子を確認しましょう。土地を購入する、または戸建てを建てることがある程度決まっている場合、隣近所の住民に挨拶を兼ねて声をかけるのも良い方法です。また、施設やスーパー、病院の調査は自分の目で確認することができます。事件や事故、災害に関する情報は、図書館で過去の新聞を調べたり、インターネットを利用したりして確認できます。
現地での調査は、昼間だけでなく夜間にも行うことが重要です。昼間と夜間では環境の感じ方が異なることが多いため、夜間にしかわからない問題が見つかることがあります。また、自分の目で確認する以外にも、探偵事務所に依頼したり、不動産業者に聞いたりするのも一つの方法です。最近では、購入前に近隣住民の聞き込みサービスを提供している企業もあり、トラブルを回避するためのサポートを受けることができます。
さらに、その地域に密着した不動産会社を見つけることで、住んでみなければわからない情報を得ることができるかもしれません。一戸建てを購入し、住んでみてから気づくことも多いですが、建ててしまうと簡単に引っ越すことはできません。快適で豊かな生活を送るためにも、土地購入前に近隣調査を行い、可能な限りトラブルを避けるようにしましょう。
