住宅を購入する際、住宅ローンの返済期間をどのくらいに設定すれば良いかは、多くの人が抱える疑問です。返済期間をどう決めるか、短いほうが良いのか、長いほうが良いのかを解説します。
平均返済期
住宅金融支援機構が行った「民間住宅ローンの貸出動向調査(2017年度)」によると、平均返済期間は25.6年です。35年ローンが一般的と思われがちですが、実際にはやや短めの返済期間が選ばれています。
返済期間の決め方
返済期間を決める際の基本的な考え方は、「月々いくらなら支払うことができるか」です。この際の基準となるのは、現在の家賃の金額です。以下の点に注意して返済期間を決定しましょう。
現状の家賃が負担になっている場合
家賃よりも低い月々の支払い額に設定します。
家賃と同程度の支払いが可能な場合
家賃と同じくらいの金額を目安に設定します。
家賃に余裕がある場合
月々の支払い金額を上げても構いませんが、将来的な支出の増加を考慮します。
将来の支出を考慮
将来の支出も考慮して返済計画を立てることが重要です。
マンション購入の場合
管理費・修繕積立金などの追加費用があります。
子どもの養育費
子どもの教育費や生活費も見込んでおく必要があります。
変動金利
金利上昇のリスクも考慮しましょう。
総返済額と利息
返済期間が長くなるほど、総返済額は増えます。これは、ローンには利息が発生し、期間が長いほど利息の負担が増えるためです。
住宅ローン控除
住宅ローンを利用すると、年末のローン残高の1%が所得税から控除される「住宅ローン控除」があります。しかし、戻ってくる金額は人によって異なります。
返済期間の長短のメリット・デメリット
返済期間が長い場合
メリット
- 月々の返済金額が減る
- 返済期間を短縮できる
デメリット
- 総返済額が増える
- 保証料が高くなる
返済期間が短い場合
メリット
- 総返済額が減る
- 保証料が安くなる
デメリット
- 月々の返済額が増える
- 返済期間を延ばすことができない
住宅ローンの返済期間には、それぞれメリットとデメリットがあります。総返済額を減らすためには返済期間を短くすることが有利ですが、月々の返済額が高くなり過ぎると生活が苦しくなります。無理のない返済スケジュールを組むことが大切です。自分の経済状況や将来の計画を考慮しながら、最適な返済期間を検討しましょう。